もう、昨年の話なんですけれども。必至に書いた割には、日の目を見なかった執筆原稿があります。レビューもいただいたものの、内容を見返せば見返すほどオチがないので、表に出すには時期尚早だな、と思い、そのままお蔵入りさせていました。
ただ、お蔵入りしていたら、完全にもったいなさすぎるので、提言までの内容として公開します。もう 1年以上も前ではありますが、今時点でも、このアプローチはまだ新鮮だとは思うんですが、いかがでしょう。
今更、ゲーミフィケーションかよと言うことよりも、日本人の根底として存在するもてなしの心から、改善活動ができないかと考えています。
目次
- はじめに
- プロジェクトの課題
- プロジェクトの課題の対策
- プロジェクトの課題の解決方法
- まとめ
1.はじめに
IT企業で、エンジニアとしてプロジェクトへ携わっている方たちへ二つ質問があります。
あなたの参画しているプロジェクトは、計画通りに進んでいますか?
私が想像するに、遅延の発生している作業があると予測しています。それでも、最終的に折り合いがついて、サービスインに間に合えば良い、とそう考えていますが、プロジェクトの終盤にいくにつれて、家に帰る時間が遅くなり、休日出勤が多くなっていませんか? [I]20年この業界にいますが、筆者も変わらず、こんな感じです
では次に、そのプロジェクトは楽しいでしょうか?
好きな作業工程と、嫌いな作業工程、そもそも仕事が好きではなかったり、折り合いのつかない人が居たりと、常日頃、楽しくプロジェクトを遂行できているというケースはまれではないでしょうか。もし、いつも楽しく、プロジェクトを完遂できている、ということであれば恵まれています。その幸せをかみしめて、これからも業務に励んでください。
一般的に、プロジェクトの計画は遅延し、つらい想いをするものと認識している方を多く見かけます。個人的見解ではありますが、プロジェクトの様々な要因から、プロジェクトは不健全に運営されていることがほとんどではないでしょうか。そして、プロジェクトは不健全に運営されることが「当然」とお考えではないでしょうか。
もし、貴方たちがプロジェクト管理ツール、と呼ばれるものの一切合切を使わずに、Excel で工数や進捗の管理をされているのでしたら、少し考えてみて欲しいことがあります。正しいプロジェクト管理ツールを使いましょう。それだけでもプロジェクト運営が改善されます。今までのしがらみからの脱却は難しいでしょうし、どのようなツールを使えば良いか、選ぶこともむずかしいです。実際、プロジェクト運営のためのツールは多岐にわたり、どれを選択すれば良いのか、私自身も「これだ」といったものを推薦するには至っていません。それに、そもそも「何を指針にしたら良いか分からない」ことが何よりも、選択を難しいものにしています。
具体的にプロジェクトを管理・運営するための方法論があれば、そこからプロジェクトの運営方法を導きだし、その機能に合った運営・管理ツールを使えば良いというのが、私の考える筋道です。
ところで、2011年から、”Gamification”(ゲーミフィケーション) という言葉を聞く機会が増えてきました。2012年に入って、多くの書籍も出版され、”gamification.jp” という専門のサイトも立ち上がっています。「ゲーミフィケーション」とは、ゲームの要素を仕事に取り入れることで、これまで解決できなかった業務上の課題を解決するための、新しい方法論です。実際に導入している、またはそれとは知らずに導入していた国内の企業もあります。会社の仕組みを変え、社員に楽しく業務を遂行してもらうことが主な目的です。
抜本的な企業の仕組みを転換するために、ゲーミフィケーションを採用しているものをよく見かけていますが、これをもっと小規模なもの、例えばプロジェクトにも適用することができないか、と私は考えました。
プロジェクトの全ての課題を解決することのできる方法論ではありませんが、プロジェクトの抱える課題のいくつかを、根本から解決し、楽しくプロジェクトを遂行することのできる、そのような方法はないか。
その方法について、私は一つの仮説を提言します。
それは「ゲーミフィケーションによる、プロジェクト運営の改善」です。
「ゲーミフィケーション」をベースにプロジェクト運営の品質を向上させることを目的として、プロジェクトのどのような課題を解決することができるかを考えていきます。
まず、現在、プロジェクト運営で抱えているそもそもの課題とはなんでしょうか。
そして、その課題を解決するためには、どのようにしたら良いか。
最後に、そのプロジェクト運営をするために、ゲーミフィケーションを活用し、どのようなツールを使えば良いのか、の順番に私の仮説をご説明します。
今現在、結局どのツールを使えば良いのか、またはどのようなツールを作れば良いのか、決定的な答えは出ていません。ただ、この提言を元に、新しいプロジェクト運営を作っていきたいと考えています。
References
↑I | 20年この業界にいますが、筆者も変わらず、こんな感じです |
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かなり自分で書きたかった内容が網羅されてる。すごい。