昨日の話ですけど、HDD を分解してみましたヽ(´ー`)ノ
そもそも分解に至った理由は
目次
機密情報の入ったHDDの廃棄のため
です。
こんな面倒なこと、業者に頼めば良かったんですが
- 無料のとこはあやしい
- 有料のとこは一つで¥1k弱とってく
- 粉砕する機械を持ってない
など、諸々の理由があって、「もういいや、このまま捨てちまえ( ゚д゚ )クワッ!!」と言うときに、せめて円盤だけでも取り出してからにしたらどうだろう… と至ったわけです。
そんなこんなで、11個のHDD、古くは SCSI-2.0タイプから SSA、P-ATA までの HDDを分解してみました。
折角なので、具体的な手順はおいといて、おおまかな破壊工作のプロセスと、各社の傾向をご紹介します。
今回のHDDは次のとおり。なんとなくこわいので、具体的な品名・型番は置いておきますので、傾向をご覧ください。
- Quantum製3.5″HDD x 4
- SCSI-2.0などの古いタイプです。新しいのがある訳ありませんね。
昔は全て Quantumだけを買ってました。安定株でしたね。WDとかMaxtor買う人間とか信じられなかった時代がありました。 - Seagate製3.5″HDD x 2
- IDEとP-ATAです。SCSI狂だった時代の終わり頃から使っていた気がします。Quantum 亡き後(Maxtorの事は忘れて)からは、ずっと Seagateを使っていて、今でもたまに買います。が、今はWDですね。絶対に買うはずのなかったWDばっか買ってます。時代のながれェ…
- Fujitsu製3.5″HDD x 1
- 自分から購入した記憶が無いので、何かを買ったらついてきたんだと思います。今考えたら、ココも自社開発製品だったんですねー。
- SAMSUNG製3.5″HDD x 1
- これも自ら買いに行くことはあり得ないので、何かに入ってたんだと思います。ここは自社開発というよりも、プラッタ以外は組み立て屋さんだったという印象でしょうか。
- IBM製3.5″HDD x 3
- SSAとか珍しいI/Fのが 2つもあってナニゴトかと思いましたが、未使用品だったので、@g_yotuya さんとこに売れば良かったかもしれません。
と言うことで、分解してみた日記の始まりですヽ(´ー`)ノ
Quantum製
まずは、そっと Quantum製のHDDからいきました。なんとなく古い順番です。
折角なので、この写真を元に大まかな分解手順をご説明しましょう。
- 基盤とは逆側の、鉄の板を外します。VOIDシールで囲まれているところにもネジがあることが大半です。枠に6つ、シールで隠されている場所に、1〜4つありました
- ヘッドを押さえている軸部分を外します。ここは、
恭子強固な磁石でくっついているため、手で引き離すのは困難です。バールのようなものを入れて、てこの原理でやっつけてください - 「やっかい1」ヘッドをズラしてください。作りが軽いヤツは「ヘッドの軸のネジを外すと取れる」「ヘッドのつっかえが簡単に外れる」のように、プラッタを外しやすくなってます。
- 「やっかい2」です。プラッタの中心軸ですね。ここは何がやっかいかって、ちっこいネジがたくさんあることですね。ひとつ、とんでもなくやっかいなのあってメンドウでした
- あとは、逆さまにするとプラッタが落ちてきます。ここまでうまくいけば、きれいな鏡の代わりになるプラッタと、冷蔵庫に貼り付けたら、取れなくなる磁石が手には入ります
さて、Quantumです。古いからかも知れませんが、作りがきついです。しかも一番最初につかんだヤツが一番きつかったです。
最初のは基盤を外して、プラッタの軸を裏側から外す必要があります。
ネジは、外側の枠が+ドライバーで、それ以外は全て”トルクス“ネジです。サイズも小さいヤツなので、普通の人は持っていない特殊ネジなので、秋葉原でどうぞお買い上げください。
Seagate製
Seagate以降は、時期的なこともあるのかも知れませんが、機構が楽になっています。
Quantumで手を焼いた後だったこともあってか、とても簡単に分解ができて、このあたりから気持ちよくなってきます。が、ヘッダがずらしやすいのと、ずらしにくいのとあって、一つは力でひん曲げてから、円盤を救出する始末。
一つは軸が取れたというか折れたというか。ヘッダ以外はとても素直で簡単でしたが、これ以降はもっと楽になります。
Fujitsu製
富士通はとっても素直でした。さすが国産。
あと、何が国産かって、ぜんぶ「+ドライバー」だけでいけました。逆にこわい。
それも、精密プラスとかじゃなくて、普通の小さめの+ドライバーで、プラッタの軸受けのネジ取れたりするんです。ちょっと、どうかと思いました。
まぁでも外しやすかったので良かったです。ホント。
SAMSUNG製
ぱっと開いて、さくさくっと外していったらデジャヴ感が。
そう、構成が富士通製に似てました。
まず、全てが+ドライバーだった点や、ヘッダの軸およびヘッダの外し方まで同じ。ケーブルやヘッダ自体は違うんですが、軸部分は同じぽいので、富士通から供与されてたものでしょうか。
さすがにプラッタは…と思いたいのですが、軸が+ドライバーな点も同じだったりするので、なんとなく、もしやするともしかするかもしれません。OEMかもしれませんし。
とまぁ、このように中身のものを続けて分解できたのは、ラッキーでした。手順が同じなのは捗ります。
IBM製
最後にIBM製です。ATAx1 + SSAx2 とか明らかに堅気の持ち物じゃないことを証明していますが、IBM製はとにかく潔かったですし、一番分解しやすかったです。
潔かったところ
全てトルクス
全部トルクスネジだったのはIBM製だけです。他の海外資本も、枠だけは+ドライバーだったりしたのに、それすらもトルクス。なんでもかんでもトルクス。
オレ、アメリカ人だけど、お前は? と凄まれてる気がします。日本で作ってた気もするけど。
分解しやすかった箇所
シールで隠されているネジのある場所が分かりやすい
VOIDのシールが貼ってあるのは簡単なのですが、概ね HDDのシリアルやインストが書いてあるシールにねじ山が隠されているHDDが多いです。
ただ、IBMの場合、そのねじ山に対して個別に透明の丸いシールで囲っていてくれてあるので、シールからはみ出していたり、シール上に浮き上がっていたりとネジの場所を判断するのが楽です。
また、インストのシールも、他ベンダと比較して剥がしやすくて良いです。Quantum/Seagateあたりは、剥がすというよりも、ネジの位置を見つけて削る感じです。特に、VOIDシールは剥がすのが困難で、破るしかないのですが、IBM製は全てが剥がしやすいので、余計なゴミも出ず、エコロジーです。
全ての分解が終わって
さて、全部を分解して感じたことですが。
- 同じ3.5″筐体にも関わらず、Seagate製に一回り小さいプラッタがあって「へぇー」と感じた
- 磁石手強すぎワラタ
- プラッタきれいすぎワラタ
- プラッタ廻りすぎワラタ
- 何かがはじけ飛びそうでワラエナイ
- 昔からのIT屋さんたちはHDDの分解は当たり前で、プラッタは鏡にして、磁石は冷蔵庫に貼り付けるように使ってる事実
楽しかったですねー。なんか、久しぶりに「分解したヽ(´ー`)ノ」って感じです。破壊は創造の入り口です。新しい何かが作れるといいな。
全ての分解にだいたい 2時間かかりました。が、最初の一つに 30分近く、2つ目に 20分かかっているので、後のほうでは 5分くらいで分解できるようになってました。
逆に言えば、Quantum(昔の) は難しくて、新しくなっていくに釣れて、分解が簡単になってきた、というコトでしょうか。
最近のS-TATやSASとかは、もっと分解しやすいかも知れませんね。また、廃棄処分が必要になったら、分解してみたいです。
分解しているの図が見てみたい人は、今度の勉強会に持ってきてくだされば、(・∀・)ニヤニヤしながら分解しますので、是非どうぞ。
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